国際プログラム開催報告
広島で平和について考える
ウェスレー財団は、被曝70周年のこの年、合同メソジスト教会がアジア地域に派遣している宣教師とその家族が広島に集い、アジア地域の平和について考える時を持ちました。
広島はメソジスト教会とのつながりが深く、広島女学院はメソジストの宣教師ウォルター・ランバスが、その創設に深く関わり、ナニ・ゲーンズという女性の宣教師が学校の基礎を築きました。ランバスはその後、神戸で関西学院を設立しますが、現在の日本基督教団広島流川教会の牧師も務めています。というわけで、宣教師たちにとっては、自分の先達者たちの足跡をたどる旅でもありました。
7月7日(日)には、ランバスが牧師を務めた日本基督教団広島流川教会で、一緒に礼拝を捧げました。現在牧師を務める向井希夫先生が、教会に関する由来を英語で説明したパンフレットを用意して下さり、原爆で焼け落ちた旧会堂の一部を用いて作られた十字架を見上げながら、全員で聖餐にあずかる事も出来ました。
その後、一行は広島平和記念公園へ向かいました。多くの参加者にとっては初めて広島訪問であり、原爆ドームの前では、しばし言葉もなく立ち止まり、様々な思いを巡らせていたようです。
その後、平和祈念資料館を時間をかけて見学しました。かなりリアルな被曝被害を再現した展示物もあり、一緒に見学した子どもたちが少し心配だったのですが、とても多くのことを学び、考えさせられるひとときだったようです。当日の夕食会の折に一人の小学生が、「自分たちが平和を作るために働かなければならないという思いを強く感じた」とみんなの前で真剣な表情で話していたのが印象的でした。
平和記念公園を後にした一行は、宮島へ向かい、世界遺産である厳島神社を見学しました。引き潮だったために、海に浮かぶような姿は見ることができませんでしたが、大鳥居まで歩いて行くことが出来ました。1400年もの歴史ある神社は、参加者に強い印象を残したようです。