報告

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プロジェクト報告国際協働プロジェクト

NPCSネパールプロジェクト報告①

ウェスレー財団は、2022年1月からネパール国内で活動するNPCS(Nutrition Promotion and Consultancy Service)と Misean Cara と共にネパールのサプタリ地区カンチャンラップ村落自治体でコミュニティ栄養改善プロジェクトを実施しています。

 

NPCSはネパール国内で活動する非営利団体で、栄養改善を通じて女性と子ども達の福祉を向上させることを目的に長年にわたり活動をしています。カトマンズに拠点を置き、教育と食事に基づくアプローチを通じて、ネパール全土のコミュニティと協力し、5歳未満の子どもと妊娠・出産期の女性の栄養状態を改善し、家庭や地域レベルで長期的な変化を促進することを目指しています。

 

ウェスレー財団ではNPCSとのプロジェクトにおいて特に下記を目標にしています

  • 学校での研修や活動を通じて、青少年の栄養とWASH(水、衛生、トイレ)の知識と実践を向上させる。
  • 女性とその家族による、栄養価の高いさまざまな食品の生産と消費の増加に取り組む
  • 女性と子どもが質の高い栄養・保健サービスをより頻繁に受けられるようにする
  • 学校の菜園を通して、最低限の食生活の多様性を高めるよう努める
  • 生徒が学校、家庭、地域社会全体の変化のロールモデルとなる
  • プロジェクト終了後も活動を継続することを重視し、持続可能な成果を目指します

2022年1月から12月かけて、NPCSとのコミュニティ栄養改善プロジェクト(CNP)による主な変化は以下の通りです

  • 母親が成長モニターの重要性を理解し、成長モニターを受ける子どもの数が増加しました。
  • 栄養失調の子どもたちが適切なタイミングで発見されるようになり、重症の場合は医療施設に紹介され、軽症の場合は家庭での回復プログラムに参加するようになりました。カウンセリングや評価の後、栄養失調の子どもたちは回復しています
  • 地域の女性保健ボランティアは、母親を成長モニターの集まりに連れて行き、地域において栄養に関する学びの手助けをしています
  • 2022年9月の栄養週間では、母親たちが栄養価の高い食事の作り方を学びました
  • 訓練を受けた母親は健康的な栄養行動を取り、子どもたちには3つの食品群から食事を用意するようになっています
  • 母親たちは、子どもの糞便の適切な処理方法を理解するようになりました
  • 5校中4校が健康的なおやつポリシーを採用するようになりました
  • 現場スタッフによると、学校での青年に対するワークショップで、生徒たちは栄養に関する知識を熱心に学ぶ姿勢をみせていました

プロジェクトは最初の1年目でしたが、高い目標を立てながらも全ての活動を完了することができました。母親たちは成長モニターの重要性を認識し、定期的に子どもを成長モニターに連れていくようになっています。

プロジェクトは順調に進んでる一方で、地域の人たちの中には直接的な金銭的支援や物資の支援をこのプロジェクトから期待していることや、NPCSのスタッフ数に比べ、受益対象者が多いことなどの課題がありますが、引き続き地域の保健当局と協働し責任分担について話し合うを行う予定を立てるなど、地域と協力してプロジェクトを進めていきます

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