報告

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国際プログラム開催報告

若い女性のためのリーダーシップ研修2020報告
Asian Young Women’s Leadership Development Seminar in Singapore 2020

研修テーマ:What is my purpose?
テーマ聖句:箴言19章21節 「人の心には多くの計らいがある。主の御旨のみが実現する。」
日程:2020年2月12日~2月18日 シンガポールでの研修日程は2月13日~17日の5日間

今年は、若い女性のためのリーダーシップ研修(Asian Young Women’s Leadership Development Seminar)をシンガポールで実施しました。研修テーマである、「What is my purpose?/自分の目的は何か?」を考えるため、日本を含むアジア10カ国(シンガポール、インドネシア、カンボジア、韓国、台湾、フィリピン、香港、マレーシア、ベトナム)から35名(大学生~30代後半)の参加者が集まりました。(内日本からは、7名を派遣)

若い女性のためのリーダーシップ研修は、毎年アジアの各国で実施し、開催国の文化、歴史、社会問題について学びます。今年は多民族国家であり、社会的に活躍する女性の多いシンガポールで開催したこともあり、社会で活躍するクリスチャン女性たちのリーダーシップを間近に学ぶときとなりました。また、昨今のコロナウイルス感染拡大の影響もあり開催が危ぶまれましたが、シンガポールメソジスト教会の協力と女性グループの事細かな準備と調整により研修が可能となったことは奇跡的でした。

研修終了後、それぞれの場所にリーダーとして戻っていく参加者には、研修中も受け身の姿勢ではなく、積極的に参加する姿勢が求められます。研修初日は、シンガポールの参加者の賛美リードとシンガポールメソジスト教会の女性牧師による開会礼拝のメッセージ「Bling!」から始まりました。その後、セミナーのテーマ聖句である旧約聖書 箴言19章21節「人の心には多くの計らいがある。主の御旨のみが実現する。」について学ぶBible Studyのセッションに続き、シンガポールの講師によるシンガポールの歴史、文化、社会についての講義、キリスト教系NGO、Methodist Welfare Services(シンガポールで様々な社会福祉サービスを実施する団体)の理事を招き団体の活動とキリスト者としてのどのように神様からの呼びかけにこたえ、人生の選択をしたかという話を伺いました。

参加者には事前課題として各国における4つの社会課題「高齢化社会」、「性産業」、「外国人移住労働者」、「障害」の現状と取組について事前レポートの提出を課し、その中の一つについて研修中に発表する時間を設けました。研修では、シンガポールにおける4つの社会課題について、講義及び社会課題に取り組む団体への訪問を通して学びました。講義では教会が実施するフィリピンからの移住労働者への支援について、高齢者への伝道の取り組みについて伺いました。また、Autism Resource Center(自閉症のかたへの職業訓練を実施するセンター)を訪問し、自閉症の方が持つ特徴を強みとした雇用の創出や、特徴を活かした商品の開発、市場競争力のある付加価値のある商品開発等の活動を学びました。
また、シンガポール政府公認の売春街で、元性産業に従事していた方々へのサポート活動をするキリスト教団体であるTamar Villageの活動拠点を訪問し、御言葉の実践である隣人を愛する様々な事細かな取り組みやケアについても学び、活動支援地域の様子を実際に目にする機会も持ちました。特に、各団体で働く多くの女性職員の方々から、民間企業からCharity団体へ転職をすることになった個人的な体験や経緯を共有してくださり、これから将来を考えることになる参加者たちの目を開かせ、励ましを与えていました。

聖書の中の女性たちから学ぶBible Studyのセッションや、Legoを使用しながら、自分の目的を考えるセッション、参加者の出身国に送られた女性宣教師の働きとレガシィを学ぶセッションなどを通して、自分の内面を振り返り、与えられた目的について考える時を多く持ちました。
日曜日にはペンテコステメソジスト教会にてシンガポールメソジスト教会135周年(2020年はシンガポールメソジスト教会135年の記念の年)の記念礼拝に出席し、これまでシンガポールメソジスト教会が教育、福祉に対してどのような取り組みを行ってきたのかが大変よくわかる動画も放映されました。参加者たちは、礼拝出席の感謝としてアメージング・グレースを賛美しました。
また、研修の中にはシンガポールの多民族文化を知る一つとしてインドの食文化であるロティ・プラタ(パンケーキのような食べ物)を作る楽しい体験をしました。最後の夕食の時には、各国の伝統的な衣装を着て楽しい交わりの時をもち、各出し物で大盛り上がりの時を過ごしました。5日間の研修の中で参加者たちは、各セッション、毎日行われる振返りの時間から意見や考えを共有することや、毎日の礼拝の中で共に賛美し、共に祈ることで言葉や文化の違いを乗り越え、一体となれることを心と身体で感じていたようです。この研修での経験一つ一つが、若い参加者たちにとって大きな財産となると信じます。

今回、シンガポールでの研修を実施するにあたり、特にシンガポールの女性リーダー達の信仰と祈りと協力があり実現することが出来ました。改めて感謝を覚えたいと思います。また以前実施した若い女性のためのリーダーシップ研修の参加者が、受け入れ側のリーダーの一人として活躍してくれたことも大変うれしく感じています。

【参加者の声】
「このセミナーを終えた今、AYWLDの女性方にエンパワーメントされた愛と勇気と信念の力を使って、次は私が誰かをエンパワーメント出来るような存在になりたいと強く思いました。常に変化や進化を恐れない人間でありたいです。このセミナーの経験と過去の自分の経験をこれからの私を大きく変える武器にし、大学生活に生かしていきたいです。」(大学生女性20歳)

「国は違っても同じ女性の立場をキリスト教の立場に立って考えられた一週間を与えられたことは私の今後の人生に於いて、またクリスチャンとしての在り方を考えるうえで非常に有意義な時間でした。私にとって信仰とは生きていく基盤となる大切なものととらえています。日々 様々な問題に直面しますが、苦しい時には聖書のみことばを思い出し力づけられ、嬉しい時には心から神様に感謝します。このように常に私の真ん中に軸としてあるもの、それが信仰ですが、信仰を自分の内なるものとしてだけ満足するのではなく、今回出会った各国の女性クリスチャンたちのように力強く外に向かって発信してくチカラが大事なのではないか、と今回気づかされたことは大きな収穫でした。」(大学生女性22歳)

「自分自身に与えられた特権と責任が何であるかを捜し続けることが重要であると知りました。いつどんな呼びかけを神さまから受け取るかはわかりませんが、どんな仕事に就くか、どんな人生を送るかという具体的な目先の生活よりも、神さまが私の人生を通して何を成そうとされているのかを祈り続けたいと思います。」(大学生女性21歳)

 

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