報告

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国際プログラム開催報告

若い女性のためのリーダーシップ研修2025inマレーシア報告

研修テーマ:Empowered
テーマ聖句:「神はおくびょうの霊ではなく、力と愛と思慮分別の霊をわたしたちにくださったのです。」
        (God Gives us Spirit of Power and Love)NIV    テモテへの手紙二 1章7節
      
日程:2025年2月23日~3月1日 マレーシアでの研修日程は2月24日~28日の5日間

若い女性のためのリーダーシップ研修(Asian Young Women’s Leadership Development Seminar=以下AYWLD)をマレーシアのクアラルンプールで実施しました。今年はWorld Federation of Methodist and Uniting Church Women(=WFMUCW)のEast Asia Area(EAA、世界メソジスト教会・合同教会の女性会議東アジア地区)の開催と並行して、弊財団の研修が行われました。WFMUCWの各地域の会議は5年に1度開催されます。

2025年の研修のテーマは「Empowered」。日本を含むアジア9カ国(マレーシア、カンボジア、インドネシア、韓国、シンガポール、フィリピン、ベトナム、ラオス)から26名(大学生~30代後半)参加し、マレーシアのボランティア5名(過去の若い女性のためのリーダーシップ研修の参加者)も集まりました。日本からは6名の参加者を派遣しました。研修終了後、それぞれの場所にリーダーとして戻る参加者たちは、研修中も受け身の姿勢ではなく、積極的に参加する姿勢が求められます。

若い女性の直面する社会課題の共有

今年も引き続き各国(参加者の国)の若い女性が直面する「社会課題」について調べ、レポート課題として提出し、その内容を研修中に発表しました。日本の参加者は「ルッキズム」および「女性特有の健康課題とそのタブー視」について発表しました。他国からは「女性の教育格差」、「若い女性を利用したカルト宗教の勧誘」、「家庭内暴力」、「性暴力」、「女性の昇進機会の格差」などがユニークな方法(寸劇や詩の朗読)で発表されました。

EAAとの並行開催

今回は、EAA会議との並行開催にあたり、研修参加者はEAAの会議の場で閉会礼拝賛美のリードや、研修内容をEAA参加者に向け発表する機会が設けられました。限られた時間の中で発表内容や資料の作成、発表者の選出を行いました。

Alumniの活躍

特に今回は、これまでのAsian Young Women’s Leadership Development Seminar (AYWLD)のAlumni(過去の参加者)が、ボランティアチームとして、発表準備や指導を全面的に担いました。さらに、Alumniメンバーは、研修の事前準備である訪問先の選定や交渉、印刷物の作成、デザイン、事務手続きなど、研修の事前準備において重要な役割を果たしてくれました。このようなAlumniの活動が、今回の研修の特筆すべき点です。

マレーシアの社会課題に関する学び

研修の一環として、参加者は訪問先で社会課題に取り組む非営利団体や社会福祉施設を訪れ、その活動を学びました。
今回は、ミャンマーの少数民族カレン族の難民たちを支援する”Malaysian Karen Organization Learning Center”を訪問し団体の働きを学びました。このセンターは、ミャンマーから移民してきたカレン族の人々によって設立され、運営されています。運営費は組合費による自主財源とキリスト教会や個人からの寄付で賄われています。マレーシア政府は、難民条約(難民の地位に関する条約と難民の地位に関する議定書)を批准しておらず、難民の地位認定を行っていません。そのため難民としてマレーシアに来た人々は、働くことも、公立学校に通うことが認められてませんが、マレーシアに難民として入国した人々は、UNHCRマレーシア事務所に難民認定を申請し、難民として認められると、UNHCRが発行する「難民カード」を手にすることができます。法的効力はありませんが、「難民カード」を持っていると逮捕されることが少なくなり、働いていていても捕まることが少なくなります。

*2025年2月末現在、マレーシアにはUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)に登録されている難民と庇護希望者が約19万2,800人います。

また、Malaysian Karen Organization Learning Centerでは、未就学児から21歳までの子どもたち約150名が教育を受けており、センターはその教育機関としての役割を果たしています。AYWLD2025の参加者たちは、このセンターに通う子どもたち向けに交流プログラムを準備し、折り紙や聖書の物語に基づいた工作を行いました。

Malaysia Karen Oranizationでは、Learning Center(子どもたちの教育環境)の他、会員登録(団体のメンバーとして登録する)、カウンセリング、職業訓練、学校を卒業した若者の寮、医療相談など様々な役割を果しています。

 

Marianneさんの証

長年このセンターを含め、難民支援をご夫妻の活動の一環として取り組まれているMarianneさんのお話を伺いました。Marianneさんご自身は多くの病気で困難を抱えていらっしゃるのですが、与えられている命を神の為に使いたいと、喜んで難民支援も取り組んでいます。彼女は困難の中でも信念をもって活動を続ける姿勢に参加者たちは深く感動を受けました。彼女の証を通じて、参加者たちは自分の生き方を見つめ直し、どのように奉仕をすることができるのか考えるきっかけが与えられました。

 

研修中の講義やセッション

研修中には、ウェスレー財団のパートナー団体である Scranton Women’s Leadership Center の Dr. Yani牧師による「Women’s Legacy in Mission」、Dr. Heasun牧師による「Who Are You?」、弊財団の代表理事小海による「Being A Leader?」など様々な講義が行われました。各講義は、聖書、クリスチャン女性たちの人生(宣教師)を通して、各々の生き方を考える貴重な機会となりました。

 

また、AYWLDの「Alumni」の経験を語ってもらうセッションでは、マレーシア、フィリピン、インドネシアからの6名の参加者が、研修に参加した経験から学んだことや、どのようにそれを生かしているかを語りました。このセッションでは、研修の経験がどのように現在の自分に繋がっているのかを参加者が自ら語り、非常に印象的でした。

Fun Time

研修中は毎日多くのプログラムが詰まっていますが、仲をさらに深めるための「Fun Time」も設けられています。参加者たちは、得意分野を披露し合い、盛り上がりの中で互いにリーダーシップを発揮する機会を得ました。流行のダンスを披露したり、伝統芸を演じたりするなど、様々な形でその時間を楽しみました。

日々の祈り

研修中は朝の賛美と祈りから研修を始め、夜は祈りで一日を終えます。日ごとに各国の参加者が担当し、様々な方法で神と向き合う時間を持ちます。初日はマレーシアの参加者が開会礼拝を担当し、最後の閉会礼拝では、この研修で初めて会った参加者たちが共に礼拝をします。この共に礼拝をすることが一体感を生み出すことに繋がっています。

参加者たちには多くのギフトが与えられています。発表スライドを作成することが得意な人や、歌を歌うことができるもの、楽器を演奏できるもの、みんなの前で堂々と発言ができるもの、人の話を熱心に聞くことができるもの、皆それぞれのギフトを惜しみなく提供することの大切さをこの研修で学んでいる様子でした。

今回の研修を開催するにあたり、マレーシアのAlumniのボランティアチームの各方面の働きに心から感謝しています。かつては一参加者として参加してくださった女性たちが、何年かの間に成長しそれぞれ責任のある立場を負いながらも、この研修が良いものとなるように心から支えてくれました。このような姿を見られたことは、この研修を続けてきた意味を改めて実感しました。

 

また、開催にあたりEAAの長であるMrs.Mary Davidsonとマレーシアのメソジスト教会の女性グループ代表のMs.Evelyn Simと多くの教会女性たちが若い人たちが参加しやすいように促し、支えてくださったことにも心から感謝しています。

 

 

参加者の声

プログラムに参加し、最も心に響いたのは、東アジアのクリスチャン女性がこんなにも多くいることを実感した瞬間でした。普段、日本では少数派として信仰を持つことが当たり前ではない環境にいるため、同じ信仰を持つ仲間と出会い、共に学び、祈る時間はかけがえのないものでした。民族衣装をまとった光景は圧巻で、多様性と調和を肌で感じ、神の国の一部にいるようでした。(社会人)

 

このプログラムを通して、私が最も変えられたのはマインドセットである。今まで気付かなされなかった部分に目を向ける機会が与えられたことで、自分自身や他の女性に対して新たな視点を持つことができた。…私たち女性は、時に理由もなしに謝っていることや、「女性だから」「若いから」「忙しいから」といった理由をつけて、無意識のうちに可能性を制限していたことに気付かされた。後は「ごめんなさい」から「挑戦してみます」という言葉に変えることで、挑戦し続けたいまた、自分の可能性を狭めることをせず、まずは挑戦し、周りの女性たちに対しても彼女たちの挑戦を応援できる女性になっていくことが必要だと思わされた。 (大学生)

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