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その他国際協働プロジェクト

国際協働プロジェクト:カンボジアHope Vocational School Opening Ceremony報告

ウェスレー財団は国際協働プロジェクトとして韓国のNGO Bridge of Hope、Scranton Women’s leadership Center、合同メソジスト教会海外宣教部(GBGM)アジア地区及び、カンボジアメソジスト教会と連携し、カンボジアの若者たちが技術を身に着けるための技能訓練センターの設立に携わっています。2023年9月に着工したこのセンターは「Hope Vocational School」と名付けられ、2024年10月17日にオープニングセレモニーが開催されました。ウェスレー財団の理事3名もセレモニーに出席しました。

(左)西川理事(中)小海代表理事(右)大都理事

2024年7月29日から8月6日に実施したプログラム「ミッションサービスワークキャンプ2024inカンボジア」のワークの場所となった技能訓練センターの校舎が遂に完成しました。

「Hope Vocational School」と名付けられたこの職業訓練センターは、貧困等の様々な事情から就学機会に恵まれなかった若者たちに職業技術を学ぶ機会を提供し、就業と収入の安定化をはかることを目的としています。

このセンターでは、バリスタや美容師の養成、コンピュータープログラミング習得のほか実用的な英語及び韓国語を学ぶことができます。
校舎はプノンペン市街地から車で1時間ほど南東に行った町にあり、正門を入ると講堂、その奥に3階建ての教室棟があります。

 

 

 

ウェスレー財団のプログラムを実施した夏の段階では、床はまだコンクリートが張られず、階段も建設中であり、10月のお披露目に間に合うのか?と心配していましたが、教室には大きな窓がはめられ、ガラス仕切りを多用した空間は明るく、青と白を基調とした爽やかなイメージの建物ができていました。校舎内にはカフェや美容院を模した教室も設けられ、実技の習得がはかられます。

美容教室は「Glow Studio」と名付けられ、ウェスレー財団の名を記したプレートも入口に掲げられています。将来的には、遠方から学びに来る学生のための寮建設も検討されています。

オープニングセレモニーには合同メソジスト教会海外宣教部アジア地区が取り組んでいるプロジェクトARK(Advancing Resilient Khmer)の若者たちも招かれました。プロジェクトARKは、様々な人身取引や搾取にあった若者たちが、建設業界の多様な分野で熟練した労働者から指導を受けつつ働きながら、スキルを身に着けることを目的とした働きをしています。これらの若者たちは、このセンターの建設にも携わっており、夏のワークキャンプの参加者たちは、プロジェクトARKの若者たちから手ほどきを受け、共に汗を流しました。彼らは夏のミッションサービスワークキャンプ参加者たちを覚えており、一緒に撮った写真を懐かしそうに見せながら、作業の様子を教えてくれました。

職業訓練センターは2025年1月から授業開始の予定ですが、すでにこの場所はARKの青年にとってもキャンプに参加した青年たちにとっても「学びの場」としての機能を発揮していたことになります。

このほか、以下の施設も訪問しました。
・プノンペン市内のスラム地域にある子どもたちのための施設(CSCFO)
・女子大学生のための寮(Susanna Wesley House)
・カンボジアメソジスト教会の神学校
・カンポンチャン市にあるキリスト教主義小中学校

 

はからずも、教育に係わる場を多く視察することになりましたが、カンボジアの現状が職業訓練も含め様々なかたちの教育支援を必要としていました。

ウェスレー財団はミッションの3つの柱として、女性のエンパワメント、次世代の育成、社会課題解決を掲げています。新たに始まる「Hope Vocational School」はこの3つが交わる接点に位置づけられるプロジェクトです。来年の開校が楽しみです。

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