開催報告
2021年度 教育助成金 アジア・太平洋地区オンライン交流会開催
2021年度からウェスレー財団ではアジア・太平洋地区の学生向けの教育助成金事業を開始しました。この事業はUnited Board for Christian Higher Education in Asia と協働してアジア・太平洋地区の経済的困難を抱えた学生を対象に1年分の学費を支給する事業です。
2021年度はインドネシア、フィリピン、ミャンマーの3カ国から15名の学生がWesley Fellow(助成金支給対象者)として選ばれました。4月25日と27日の2日間、計3回に分けてオンラインによる交流報告会を実施し、2021年度の学び、葛藤や直面した困難、将来の目標について話す場となりました。
学生たちからはコロナ禍2年目となる2021年は精神的なストレスをより感じるようになったとの報告が多くされました。コロナ禍で大学の授業がオンライン授業となり一人で勉強することの苦労や孤独、コロナウィルス感染を避けるために人との交流が減ったことにより孤独感が増したこと。コロナウィルスにより家族を失ったことや、家族が失業し経済的により苦しくなったこと。自分自身が病気となり精神的に追い詰められたこと、オンライン授業が当たり前となる中で、インフラが整っていないために通信環境が不安定であることに加え、自然災害のために停電の時期が多く続き苦労したこと、国の政情が不安定な中で勉強を続けることの葛藤など各々が直面した壁について語ってくれました。
学業を辞めざるおえない状況にまで追い込まれた学生たちもいましたが、ウェスレー財団の教育助成金によって学生生活を継続することができたことを感謝し、また喜んでいました。困難さを覚えながらも、その状況をいかに打破するか考え行動したことで、将来の目標を見つけたと語ってくれた学生もいました。
今回の報告会を通じて、私たちの住むアジア地域には経済的格差、政情不安定により多くの困難を覚えている若者が多くいることを改めて知る事となり、若者たちを支援することの必要性を実感しました。
ウェスレー財団ではこれからも若い世代の育成を様々な形で継続して参ります。