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開発・育成活動助成金交付団体のご紹介(NPO法人DAREDEMO HERO)

ウェスレー財団では、助成金事業の一つとして、「開発・育成活動助成金」を実施しています。この助成金では、日本、アジア・太平洋地域で2年以上すでに実施されている継続的で大きな事業に対し、最長3年間(1事業の上限額は3年間で900万円)で助成金を交付しています。

この助成金の交付団体の一つである、NPO法人DAREDEMO HEROの活動をご紹介します。

写真提供:NPO法人DAREDEMO HERO

 

 

 

DAREDEMO HEROは、フィリピンのセブ島で貧困問題の根本解決を目指し、貧困層に教育支援を行う団体です。現在は、小学生から大学生までの50名近くの奨学生たちに対する教育支援を中心とした活動を行っています。

開発・育成活動助成金の交付事業では、これまで実施してきた奨学生への学習支援に加え、コロナ禍で学習の機会を失った最貧困地区の子どもたちのためにラーニングセンターを開設し、学びの機会を提供しています。

フィリピンでは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で2020年3月から学校での対面授業が再開されていません。その中で、DAREDEMO HEROでは支援している奨学生にパソコンの貸出とWi-Fi環境を提供し、奨学生は学習を続けることができています。

ラーニングセンターは、セブ州で最貧困地区とされるイナヤワン最終処理場とカレタ墓地に設立されました。これらの地区に住む子どもたちは、栄養失調により貧血などの基礎疾患を抱えてしまうことがあるため、教育サポートだけでなく軽食の提供なども行っています。さらにソーシャルワーカーや専門家から保護者向けセミナーを行うことで、保護者の教育に対する意識変革も目指しています。

イナヤワン最終処理場には多くの貧困層が住んでおり、プラスチックやアルミ缶などのお金になるゴミを拾って売ることで生計を立てていますが、コロナ禍でゴミの流通が遮断されたことにより大きな打撃を受けました。ここに住む子どもたちに学習支援を行うため、2年前の火災で焼失してしまった現地のチャペルを修復して学習環境を整えました。

カレタ墓地はセブ市の中心部に位置する公共墓地で、約100世帯以上の家を持たない人々が生活しています。主に墓地の管理や、穴掘り、墓石堀、ロウソクや花の販売をして生計を立てています。ここは居住地区としてみなされていないため、行政の支援を受けることも難しく、コロナ禍で墓参者が激減した今、人々は非常に厳しい生活を送っているようです。この墓地の一つを使用して、子どもたちに学習支援を行っています。

ウェスレー財団からは、この活動を実施するために必要な交通費、教材費、現地事務所管理費などの費用を支援しています。

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