学費助成金を受けた方の声

ウェスレー財団では、経済的・社会的支援を必要とし、日本に在住する19~30歳の大学生・認可専門学校生等を対象に、一人につき上限50万円の学費助成金を交付しています。(学費助成金の詳細ページはこちら

このページでは、学費助成金を受けた学生たちからの声を一部紹介します。

2021年度

2021年度の学費助成金では、14校の大学等に通う20名の学生に助成金を交付しました。

Hさん(梅光学院大学)
「今年度を迎える以前は、家庭が経済的に厳しいことから、このまま大学に通えるか不安でいっぱいでした。そんな中、助成金が与えられたことでその不安は解消し、今まで通り大学に通い、様々な経験をすることができました。私は将来、保育士となって、子ども自身が自分の存在価値に気づき、ありのままで生きていくことができるような保育・教育をしていきたいと考えています。そのためにも、子どもの心理や保育方法を深めていくことはもちろん、キリスト教精神に基づいた教育観を深めていこうと思っています。将来を切り拓いていく中で、こうして支援をして下さり、本当にありがとうございます。今年度得た経験を蔑ろにせず、将来は人のため、神様のために用いていきたいです。」

Mさん(金城学院大学)
「私は小学校の教員を目指しており、大学で教育に関する専門的な知識を学んでいます。また、社会福祉にも興味があり、2021年度は障がい者施設でのお手伝いや路上生活者への炊き出しボランティアにも参加させていただきました、そこでは、人とのつながりの温かさ、助け合うことの大切さを身に染みて感じることができました。また、ウェスレー財団の学費助成金オンライン交流会では、自分のユニークさと賜物を見つめ直すことができました。この助成金を通して、経済的な支援はもちろんですが、それ以上に人間としての学びに繋がる支援をいただけたと感じています。これからも学び続け、子どもの心豊かな成長を支え、社会に貢献できる人材になりたいです。」

Aさん(恵泉女学園大学)
「助成期間は、大学の最終学年である4年生の期間と重なりました。私は文芸創作のゼミに所属し、卒業制作では、自身のヤングケアラーとしての経験をもとに、私小説とドキュメンタリーの中間といえる作品を書きあげました。大学外では、10月に行われたウェスレー財団のオンライン交流会で伺った皆さんの活躍に触発されて、それまで関心がありながらも行動に移してこなかったフードバンクでのボランティア活動を始めました。大学生活最後の1年でしたが、助成を受けたことをきっかけに出会った方々に背中を押され、行動に移せたことも多々ありました。経済的な支援だけでなく、心のサポートも頂き感謝しております。これからも、自分に与えられた賜物が何であるのかを探しながら、身近な人々や地域に尽くす方法を模索し、積極的に行動していきたいです。」

Eさん(慶応義塾大学)
「私には、日本の教育現場をより良い場に変えたい、日本の子どもの貧困を少しでも減らしたいという夢があります。大学では社会学を専攻し、この1年は子どもの貧困や教育格差について重点的に学びました。学外では、冬に都内の地下駐車場で過ごす野宿者にカイロと食事を提供する活動のお手伝いもさせていただきました。私自身、家庭の経済状況が苦しく、元々は大学進学を断念するつもりでいたほどでした。支えてくださった財団の皆様、そして基金に携わってくださった全ての皆様に心から御礼申し上げます。将来は中学高校の教員として教育現場に立ち、その経験をもとにその後は記者になって教育現場の問題を発信したいと考えています。人々から見えない部分を伝え、知る機会を提供することでより良い日本社会を構築していく力になりたいです。」

Yさん(つくば国際大学)
「私は、児童養護施設でたくさんの人に助けられ生活してきました。助けてもらった分、今度は自分が人の役に立ちたいと思っています。大学では、理学療法士になるための知識や技術を学びました。この1年間、ウェスレー財団の学費助成金を受給したお陰で経済的な不安が減り、卒業研究や国家試験勉強、就職活動に専念することができました。国家試験も無事に合格し、現在は総合病院で長年の夢であった理学療法士として働いています。これからも地域社会に貢献することができるよう日々研鑽し、思いやりや優しい気持ちを持ち患者様の目線で寄り添っていけるセラピストを目指していきたいと思います。」

Mさん(関西学院大学)
「私は将来、病棟保育士を目指しており、そのために卒業後は病児保育等の医療に関わる特定の施設で保育士として経験を積みたいと考えています。この助成期間では、保育所と幼稚園での実習と、障がいのある子どもの工作やスポーツに付き添うボランティア活動を行いました。それらの経験から、幼児教育の在り方とその幼児教育に携わる職業の尊さについて学ぶことができました。将来は、大学生活で培ってきた幼児教育に関する知識に加えて、実習やボランティア活動を通して得た学びを社会で実践していきたいです。この1年間、ウェスレー財団の助成金によって多くの方々の祈りに支えられているということが私の心の支えとなり、大きな責任感を抱くきっかけにもなりました。助成期間終了後も、多くの人々の祈りと思いに支えられ続けていることを覚え、他者のために、そしてより良い社会のために貢献できるものとして歩んでいきたいと思います。」

2021年10月に実施したオンライン交流会の様子

オンライン交流会(10月)の記事はこちら

 

2022年3月~4月に実施したオンライン交流会&報告会の様子

オンライン交流会&報告会の記事はこちら

  • 2020年度

    2020年度の学費助成金では、14校の大学・専門学校に通う19名の学生に助成金を交付しました。

    Rさん(聖路加国際大学)
    「助成金の給付が決定してからは、今まで抱えていた学費に対する不安が緩和されました。本来であればアルバイトに費やしていた時間や体力を、看護の勉強や自分自身の興味のある分野の自習に最大限に向けることができ、毎日学べることに感謝しながら過ごしております。助成を受けて学んだことを生かして、認知症の人の意思が尊重され、本人が望む場所で安心してその人らしく生活できる社会を看護を通して構築していきたいと考えています。認知症の人は生活の中でだんだんと自分自身でできることの範囲が狭まっていきます。しかし、そんな中でも、その人ができることやその人の強みを見出すことで、より豊かな生活を支援するケアを行うことができると思います。そのために、大学の講義や臨地実習、ボランティアなどを通して知識や経験を積み、認知症の人への支援やケアについてさらに深い知識を持って患者と関われるように努めていきたいと思います。」

     

    Mさん(恵泉女学園大学)
    「助成をいただいたことで、学費等の不安を減らすことができ、アルバイトの日程に余裕を持つことができました。そのおかげでじっくりと授業に取り組む時間、子育て支援員という新しい資格を得るための時間、そして人との交流を広げる時間が与えられました。将来は教育を通して他者のため、とりわけ若い世代のために働くという形で社会貢献を果たしたいと考えています。これまで大学で学んできたこと、経験してきたことは全て私の財産となっています。私という存在が神様に用いられ、社会に役立つことができるよう、日々祈りながら精一杯努力していきたいと考えております。」

     

    Hさん(長崎外国語大学)
    「私は将来、韓国語教師になりたいという夢を持っています(*Hさんは韓国出身)。特に日本で日本人を対象に韓国語を教えたいと思っていますが、そのためには、一定の資格や語学知識とともに日本の文化や慣習に馴染むことが必要だと考え、長崎外国語大学での留学を決意しました。しかし、新型コロナウイルスの影響で家計や個人の収入にも影響が及び、大学生活を続けられるかが最も大きな問題になりました。留学生活を諦めようと思っていた際に、ウェスレー財団の学費助成金をいただくことになり、そのお陰でもう一度自分の夢に向かって挑戦することができました。日本と韓国は歴史的、政治的な利害関係により多様な葛藤を依然として経験しています。両国の関係がますます悪くなっている今日こそ、国民同士が交流できる機会を増やさなければならないと思います。将来は、地域社会への貢献から異文化の理解まで幅広く影響を与えるような教育活動を行っていきたいと思います。」

     

    Kさん(大阪女学院大学)
    「これまで生活費と学費のためのアルバイトに追われていましたが、ウェスレー財団の学費助成金をいただいたことで学生生活に余裕が生まれ、関心がありながらも受講できなかった他の授業に聴講生として途中から参加できるようになりました。また、助成金をいただいてから何か私が社会に還元できることはないかと考えるようになりました。ウェスレー財団の助成を受けたことは経済的な面においてだけでなく私の心の支えになっています。誰かが私を支えてくださっている、百年以上も前の北米の教会の思いの詰まった献金でできた素晴らしい助成を受けているということは、私を時に勇気づけてくれ、初心に戻してくれます。この助成に恥じないよう、いつか社会に還元できるように、人間的に成長してきたいです。」

     

    2020年度学費助成金を受けられた方々とのオンライン交流会の様子

    2020年度オンライン交流会の記事はこちら